角野さんのまいにちまいにち

2013年 06月 14日 |
 岡山から船に乗って、右に左に小さな島を眺めながら一時間、土庄港に到着。車に乗り換えて「魔女の宅急便」(実写映画)のロケ地を訪問しました。急な坂をのぼって見えてきたのは、あっとおもわず声をあげてしまうような、かわいいパンやさん、「グーチョキパン屋さん」です。本物そっくりな、しかもおいしそうなパンが並び、なにからなにまでおソノさんたちのパン屋さんなのでした。窓のそばにはキキの仕事机も置いてあります。その前にちょっとはにかみながら、キキ役の小柴風花ちゃんが箒をもってたっていました。
「ああ、かわいい!!」
その時、どんな映画になるのかと、かすかに持っていた不安がなくなりました。
 それにおソノさん役の尾野真千子さん、おソノさんの旦那さん役の山本浩司さん、みんなもうずっとパン屋さんをやっていたように自然な雰囲気なのです。その中で清水崇監督の柔らかい言葉が響いていました。
はるか前方には瀬戸内の繊細な海岸線、青い海、それ以上に青い空!!!ピカピカして・・・キキはこの風景の中を飛ぶのです。

 まわりでは驚くほど大勢の人が働いていました。機材を動かす人たち、メイキャップや、衣装係りの人たち、記録を取る人、お弁当の係りまで、それぞれ無駄のない動きで、きちんと仕事が進んでいくのでした。いい映画にしたいという気持ちが伝わってきます。見事なプロ集団です。
生まれて初めての映画のロケ地の訪問でした。
そして生まれて初めてロケベンというのをいただきました。マーボ豆腐のお弁当。おいしかった。

 これからときどきこの実写映画のことを、ホームページに書いていくつもりです。
わたしもちらっと出演させていただくことになりました。どこに現れるか・・・おたのしみに。探してくださいね。
# by Eiko_Kadono | 2013-06-14 17:20 | 日記 |
2010年 02月 03日 |
もう二月になってしまいました。実は今年は年賀状を出すことができませんでした。昨年「魔女の宅急便」のその六 最終巻がでたので、予想以上の忙しさで、とうとう新年になり、あきらめてしまいました。それなのにたくさんの方から頂き、とっても申し訳ない気持ちです。そんななかに小さいときから私の本をよんでくださった読者から、「就職内定しました」「大学院生です」と近況を知らされて、えーっと驚くと同時に、うれしくなりました。みんな、おおきくなって・・・私も負けずにも大きくなりましょう。
私の誕生日は一月一日、元旦、今年は満月でした。おめでたいことが三つもそろって・・・。庭にでて、じっとじっとまん丸のお月さまを眺めました。「いいことありそな・・・」これはキキのおまじないです。写真も撮ったのですが、よくとれなくって、残念でした。いままでホームページの書き込み、怠けていましたが、これからはやり方がわかったので、できる限り、日々感じたことをかいてみようと思っています。どうぞよろしく。
# by Eiko_Kadono | 2010-02-03 23:44 | 日記 |
2009年 02月 26日 |
いつもホームページを見ていただいてありがとう。
お伝えしたいなと思うことはいろいろあるのですが、思うばかりで、なかなかかけません。ぜんぜん変わらないけど、ご病気では、などと聞かれたこともありました。ただのなまけ病でした。ごめんなさい。
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やっと、昨年末「魔女の宅急便 その6」を書き上げました。
ほっとしております。これが「キキの物語」の最終巻になります。書き終わり、キキとの別れが、寂しくて、ちょっと涙ぐみました。これは予想もしなかったことでした。でも二三日すると、私の中で、もう一つの「魔女の物語」がむっくりと立ち上がってきました。それは、三巻に出てきたケケと、五巻にちょっと現れた「水玉スープ」の、美人の魔女、ライちゃんです。この二人が気になり始めたのです。どんなこれからを生きていくのでしょうか。
ずいぶんと年を取った作家ですが、気持ちがわくわくしてきました。今度はゆっくり、命のある限りこの二人の魔女ちゃんを書いていこうかと思っています。
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4月の1日から、毎日新聞 大阪版に、一ヶ月間 連載をいたします。
タイトルは「月さんとザザさん」です。大阪版ですので、その他の地域では見ていただけないかもしれませんが、毎日新聞 大阪のホームページには1日から載せていただけるようですので、ぜひ、のぞいてみてください。

卒業、入学、入社に季節ですね。おめでとう!おしあわせに! 
                  角野
# by Eiko_Kadono | 2009-02-26 12:23 | 日記 |
2009年 01月 06日 |
明けましておめでとうございます。
おげんきですか? 
今年は鎌倉の由比ヶ浜へ、初日の出を見に行ってきました。
六時に起きて、暗いし、一人で歩くのはどうかなと、びくびく歩き出したら、そんな心配全くなく、由比ヶ浜通りは銀座通りとまではいかなくっても、驚くほど人がぞろぞろでした。浜も人、人で、初日の出を独り占め出来ると思った、なんともKYな自分にあきれました。それでもなるべく人々とは離れたく、稲村ヶ崎のほうに歩いていきました。この由比ヶ浜では、東に突き出ている逗子の小坪にさいぎられて、水平線から昇る日の出は見られないのですが、低い山の稜線からお日様のはじが見えると、光の帯がさらさらと海にのびていく瞬間は、それは美しく、こんな時を元気で持てたことに感謝しました。

そう、この日は私の誕生日なのでした。
静かな海をヨットが一列に行進していきました。
戻る途中、家の近くの甘縄神社に初詣で。おふるまいの温かいお汁粉のおいしかったこと。今年もいいことありそうな・・・やっぱりそんなお願いをいたしました。
今年は「魔女の宅急便」の六巻が出る予定です。原稿は書き終わりました。
結婚したキキにどんなことが起こるのでしょう。お楽しみにね。
楽しみにしてください。

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# by Eiko_Kadono | 2009-01-06 13:01 | 日記 |
2007年 08月 27日 |
c0045041_17203517.jpg 或る日のこと、Google Earthで、ブラジルを見ながら、どんどんどんレンズを接近させていったら、昔、昔、40年以上まえに、2年間住んでいた所を見つけました。そして更に目をこらすと、私が住んでいた、アパートが、まだちゃんとあるではありませんか!もう感激でした。一気に時間が昔にワープしたような気がして、涙がでそうでした。
 もし興味がおありの方は探してみてください。
まずGoogle Earthをあけて、サン パウロ の中心を呼び寄せ、Praça Repúbliça(これは公園で緑ぽく見えます。四角い形)の北に東西に延びいるAvenida São Joãoを見つけたら、さらに北に 平行して走ってる、Avenida Rio Blanco を見つけ、その間に平行して二三本走っているなかの比較的広い通りが Rua Guaianazes (ルア グアイアナーゼス)です。
 その通りの右端は南北、縦に走る通りにぶつかっています。そこから67メーター左へ戻ったところに、白く細長い建物で、真ん中が小さくコの字型に欠けているように見えるのが、私の住んでいたガイアナージェス アパートです。私の処女作に出てくる、ルイジンニョも住んでいたアパートです。67番地です。ブラジルの番地は道の始まりからのメーター数で表します。10メーターのところにあれば、10番地ということです。とってもわかりやすくできています。私はこれを「魔女の宅急便」の5巻目で使ってみました。
 でも時空を超えて、私は20代に戻ることができました。すごいことですね。本当に感激でした。


c0045041_17155798.jpg私の小さな庭に、私よりちょっと背の高いりんごの木を植えました。鎌倉のような暖かいところでリンゴが育つのかしらと、いささか不安でしたが、実が10個もついて、その形がかわいかったので、私の仕事机からまん前に見えるところに植えてもらいました。
 毎日見ていると、それはあいらしく、なんとか根付いてほしいと、祈るような気持ちです。涼しくしなければと、夕方になるとシャワーをかけて冷やしてやりました。すると家の近所に住んでいる、にっくきカラスが私が仕事をしている目の前で、さーっと赤くなり始めた実をさらっていくではありませんか。私がおろおろと植木屋さんに電話をして、からすがもう取れないようにまわりに、ツリーのように糸を張ってもらいました。その後3個、ただただ訳もなく実がおちて・・・
でもそれはちゃんと煮ていただきました。とっても甘くて感激でした。残っている実は赤く色づいて、かわいい顔を見せてくれています。今日は私の「リンゴちゃん」のお話です。


ホームページにあんまりご無沙汰してしまったので、今日はわたしが楽しんでる二つのことを乗せました。私はPCで文章は書かないことにしているので、たまに書くと、どうも自分のリズムに乗れず、感じの違った文章になってしまいます。それでついつい書かなくなってしまうのですが、なんとかうまくならないかというのが目下の課題です。どうぞ変な文章とお感じの節は、そういうことだと思っていただけたら幸いです。
# by Eiko_Kadono | 2007-08-27 17:27 |
2007年 03月 08日 |
「角野栄子のちいさなどうわたち」 全6巻 3月23日に発売予定です。
ポプラ社創業60周年の記念出版でもあります。
絵本よりちょっと字の多い、ちいさな物語を集めました。どうぞワクワクするお話に出会って、あなたの胸をワクワクさせてください。
小さいとき聞いたり、読んだりした物語の楽しさが忘れられなくて、書き続けてきたお話です。
また娘が小さかったときの思い出も込めて書いた作品もあります。
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一冊一冊にシールがついています。6枚集めて送ると、おばけのアッチの可愛いパッペトを、全員に差し上げることになっています。
この発売を記念して、いろいろなことを計画中です。その都度このホームページにのせるつもりです。ときどき覗いてくださいね。

「魔女の宅急便」のホームページを見てくださった方が百万人を越えました。ありがとうございました。あまり更新をしない怠け者の私を支えてくださって、本当にありがとうございました。これからは心を入れ替えて、(本当に入れ替えられるのかな?)その時々感じたことを書いていくつもりです。どうぞよろしく。

このように心を入れ替えた角野さんは、「かどのさんちのばんごはん」を久しぶりに書くことにしました。このごろお料理にも怠け癖がつきました。もっとも怠け癖がつかないときから、簡単3分料理ばかりでしたよね。では見て、試してくださいね。
# by Eiko_Kadono | 2007-03-08 14:46 | ニュース |
2007年 01月 01日 |
c0045041_4183152.jpg今年もよろしく。ホームページをのぞいてくださいね。
二月中旬には、「角野栄子のちいさなどうわたち」という、作品集がでます。ぜんぶで六巻になります。前にも書きましたように、絵本より、ちょっと字の多いおはなしです。でも物語たっぷりな作品をえらびました。作品集というと、統一感を大切にするために、とかく大人の本のような感じになりがちですが、私は目線も、気持ちも、小さなひとたちと同じつもりで、本作りをめざしました。出来たら、すぐこのホームページに写真を載せますので、楽しみにまっていてくださいね。 いろいろなところでサイン会もする予定です。子どもたちのところへ講演にも行きたいと思っています。どうぞ手にとって、声を出して読んでください。面白いことうけあいます。絵本ばかりでなく、この次はちいさなお話たちと仲良しになってくださいね。
c0045041_4204521.jpg また五月には「魔女の宅急便 その五 魔法の止まり木」が出ます。原稿はずっと前にあがっていたのですが、キキの物語にふさわしい時をということで、この時期になりました。出版社もにぎやかな販売を考えてくださっているようなので、どうぞ待っていてください。目下、佐竹さんが挿絵をかいてくださっています。出来ると送られてくるのを見るのが、とても楽しみです。思わず声をあげてしまうほど素敵な絵です。ご期待ください。
 今年は、私、年女です。いくつの年女かは、ないしょ。イノシシですから、前に進むしかありませんね。  ごいっしょに走りましょう。 これが私の年賀状です。元気いっぱいです。おちょこちょいのイノシシにみえますが・・・でも性格は隠しようがありません。
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# by Eiko_Kadono | 2007-01-01 04:27 | 日記 |
2006年 12月 25日 |
c0045041_17272471.jpg今年も後わずかになりました。おげんきですか?
夏の鎌倉文学館の「角野栄子の世界」展が終わって、さあ、これから仕事です、なんてここに書いたのに、私はなかなか集中することが出来ず、ふわふわした気持ちのまま、旅行にでかけてしまいました。
出掛けた先は、いつもの事ながらポルトガルのリスボンです。ヨーロッパの一番西にある国です。ブラジルにいたことがあるので、言葉が少し解るせいか、どこかぴったりと来る国なのです。一番はじめに行ったのは、1962年。ブラジルから日本に帰る途中でした。リスボンの町はその頃と余り変わっていません。その後、何回も行っているのに、同じ所をとった写真は、毎度同じ姿をしています。
リスボンの路面電車の二十八番も、四十四年前と変わらず、町を横切るように走っています。狭い上に、ひどく急な坂道を驚くようなスピードで走ります。それも昔と変わりません。その道は、細身に作られた路面電車がやっと通れるくらい狭く、しかも曲がりくねっているのです。それに沿って人の肩幅ぐらいの、細い歩道が続いています。その道を当然自動車も走るわけで、そのときは、歩道に乗り上げて電車とすれ違う事になります。そのとばっちりは歩いている人にも降りかかり、そばの建物の壁に背中を押しつけるようにしてやり過ごすことになります。よく事故が起きないと感心してしまいます。でも古い町並みを手で触れてるように、身近な気分にさせてくれるこのスリル満点のこの乗り物は、町の人だけでなく、観光客にも大人気です。
この町をたずねるたびに、私も数回は乗ります。対面式の狭い座席にすわり、リスボン子の会話を耳にしながら走るのは、とても楽しいのです。
c0045041_17313355.jpgこの電車にただ乗りする子どもたちがいます。電車が走り出したら、追いかけて後ろにぶら下がるのです。曲がりくねった道ですから電車はおしりを振りながら走っていきます。振り落とされるのではないかとはらはらさせられます。でも子どもたちは実に得意げな顔で、片手をはなしたりするのです。それを大人たちは、にやりとしながら見ています。注意したりする人もいません。でもけっして無関心ではありません。運転手は走り出すとき、かならず後ろをみて、子どもたちがいるかどうか確かめ、狭い所に来れば、細かく子どもたちに目をくばっています。子どもたちだって、危険を承知しながら、でも細心の注意をしながら乗っているのです。当然いけないことではあるのですが、このこたえられないようなスリルと、楽しさを、大人たちは子どもから取り上げようとはしないのです。運転手は運転手なりに、周りの大人は大人なりに、見守りながら、子ども時代にしか出来ないいたずらの思い出を、自分と同じように持たせてやりたい、というような暖かみを、私は感じました。
# by Eiko_Kadono | 2006-12-25 17:34 | 日記 |
2006年 10月 02日 |
c0045041_16447100.jpg お元気ですか?
7月22日から2ヶ月間、鎌倉文学館で開催されていた「魔女からの手紙 魔女への手紙」展が終わりました。総入場者数 13、439人。魔女への手紙を書いてくださった方は3267人でした。また魔女のコスチュームで魔女に変身なさった方は3476人でした。本当に沢山の方が来てくださいました。ありがとうございました。
 今日1日、9月28日から始まった「芥川 龍之介の鎌倉物語」を見てきました。若き日の芥川の写真がとっても素敵でした。若者らしい野心を伺わせる目の光りが印象的でした。芥川といえば、どうしても神経質そうな痩せた写真を思い出してしまうので、ああ、こういう時もあったのかと、改めて若さのすばらしさを想いました。
雨の日曜日、でも入館者は思った以上にたくさんでした。前の魔女展に比べると、もうすっかり大人の雰囲気にかわっていました。魔女のお人形も、ほうきも、星も、月も、もうすっかり取り払われて、会期中子どもたちの声がにぎやかだっただけに、淋しくなりました。文学館から見える海ももう秋の空気のなかでした。
 さあ、気を引き締めて、仕事にとりかかるときです。今はそう自分に言い聞かせています。
# by Eiko_Kadono | 2006-10-02 12:07 | ニュース |
2006年 09月 11日 |
c0045041_1443976.jpg暑い夏でしたね。二ヶ月の予定の鎌倉文学館の「魔女からの手紙 魔女への手紙―角野栄子の世界」展ももう半分以上が過ぎました。毎日、毎日沢山の人に見て頂きました。
魔女への手紙、実はハガキなのですが・・・沢山お返事を書いていただきました。その量は驚くほどです。魔女って人気者です。うらやましいぐらい。ハガキに「どうしたらとべるかしら?」と書かれているものがたくさんありました。だれでも、例え小さな子どもでも、現実には飛べないことはわかっているのです。でも飛びたいという気持ちがあるのです。これはすばらしいことではありませんか。この気持ちを大切に、大切にしながら、これからのキキの物語を書いていこうと思いました。一枚一枚ゆっくり読ませて頂くつもりです。
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展示会は九月の二十四日の日曜日まで続きます。鎌倉文学館にはとても美しい建物とお庭があります。入り口のまわりにはうっそうと木が茂り、その枝から銀色の星や、月や、魔女のほうきがさがっています。もう数えきれないほどその下を通っているのに、毎回、魔女の館に忍び込もうとしているいたずらっ子の心境になります。
まだ間に合います。どうぞ鎌倉文学館までいらしてください。
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c0045041_1463513.jpg鎌倉の浜辺では、海の家が取り壊されました。砂浜がのび、私の海が戻ってきました。
また散歩をはじめます。そして夏の暑さで、少々ふくらんでしまった頭を引き締めて、仕事をしたいものです。
目下、「角野栄子のちいさなどうわたち」という、幼年童話の作品集を編集中です。全部で六巻になるはずです。絵本よりは文字の多いお話です。文字と絵が一緒になって世界をつくるのとは、少し違って、言葉のほうが多い話から、どれだけ物語の世界をたのしんでもらえるか、感性豊かな子どもたちと、作者の真剣勝負になりそうです。
そして、絵本も、ちょっと長いお話も、もっともっと長い物語も、好きな人になってもらいたいと思います。一つ一つ声を出して、読み返しながら、小さかったとき楽しんで読んだお話を思い出しています。小さいとき読んで、好きになった話は、いくつになっても時空を飛び越して、懐かしいこどもの頃に連れて行ってくれます。そして子どものころのあの終わりのない冒険の心を思い出させてくれます。
# by Eiko_Kadono | 2006-09-11 14:08 | 日記 |